夏焼山 カメラ片手の山歩き

木曽・夏焼山
2009年5月23日
1502.5m

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霧の森の萌黄新緑



夏焼山頂から望む御岳・マイヅルソウ・ギンリョウソウ・エンレイソウ


5月23日(月) 2009中山道大平峠
09:00 大平峠
13:30 大平峠
14:00 大平宿
先日の会合で富田屋さん(酒屋)を訪ねたとき、社長がどでかい店を案内してくれた。「ブルゴーニュの白がほしい」と言ったら「お手頃なシャブリがあります」と出してくれた一本を持参した。シャブリには、ショパンの別れの曲に似たレモン色の想い出がある。

誰もいない大平峠の休憩所でコルクを抜き、まずは僕が試飲。それから仲間と乾杯。新緑にとけ込む香りと酸味の爽やかな深い味わい。ブラックペパーの利いたチーズを口に入れる。朝から宴会に笑い声がこだまする。今日は新緑の散策路を花を求めてのんびり歩くことに。

モミジイチゴ、マイヅルソウ、ユキザサ、ツクバネソウ、チゴユリなどを眺めながら歩く。木祖のTさんは山菜師匠。タラの芽やコシアブラが多い。妻は花より山菜になる。夏焼山頂までは30分とかからない。手前の南木曽岳の向こうに雪の御岳がクッキリ見える。後から上がってきた女性に「以前お会いしましたね」と問いかけられたが思い出せない。妻は思い出したようである。

山頂から北東に伸びる稜線をたどって、県民の森を目指す。ブナ、ナラ、カエデ、カラマツの落葉自然林が若葉に萌えている。流れる霧の空間を森林浴しながら歩く。ギンリョウソウがヒョコン、ヒョコンと顔を出す。この山域はエンレイソウとシロバナエンレイソウが混在している。タチツボスミレは終わりかけ、白いニョイスミレやフモトスミレが点在する。牛も食べないミズバショウの葉がオバケになっている。県民の森の管理小屋から大きな掛け声。「お茶を煎れるから休んでいきなさい」。急がないので誘いに乗ることにした。

よくしゃべるオヤジさんだ。訪ねる人が少ないので寂しいのも確か。茶菓子までよばれた。飯田で果樹園を経営していて、ここの管理は役所から頼まれているようだ。大平峠まで、車で送っていこうと言う。僕らは山歩きを楽しんでいる。丁重に断って小屋を出た。

明るい登り道にスズランが咲き始めている。レンゲツツジもチラホラ。タケシマランはまだ早い。クモキリソウも二枚葉だけ。妻はワラビとゼンマイで道草。稜線の新緑に包まれた明るい場所に陣取って昼食のひとときを楽しんだ。爽やかな自然を堪能。

この後、大平峠から大平宿に向かい、廃村になった宿場をそぞろ歩いてから帰路に着いた。


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