大山 愛知県渥美町 327.9m 2002年02月09日
下の写真は日出の石門、上から望む堀切海岸と大山
自宅を出たのが6時過ぎ。三好ICから東名高速に入り、音羽ICで降りて三河湾を回り込み、田原経由で渥美半島の突端、伊良湖岬にたどり着いたのが8時半。北西の季節風が薄くなった髪を乱暴にかき乱す。久しぶりに潮騒を耳にしながら、潮の香りに何か懐かしさを覚える。とりあえず日出の石門上の駐車場に車を停めて、散策路をたどる。道から外れて岩場を登ると、そそり立つ岸壁からの壮観な眺望。右に神島が浮かび、眼下には日出の石門、太平洋は春の陽光にかすみ、堀切の砂浜に打ち寄せる白い波の延長線上に、今日登る大山がうかがえる。

大山もどきの小山でひと汗
国道42号線を東に走り、窓外の菜の花に浮き浮きしながらドライブを楽しむ。和地に入ると大山は近い。注意しながら入口を捜したが行き過ぎたようである。若戸小学校の信号で方向転換をしようと左折すると、ナント白山ヒメ神社があった。案内書とはイメージが異なる。迷った揚げ句に小道を登ると20分ほどで貯水池のある展望台に着いた。ここを小山と言うそうである。眺めれば西隣に大山が見える。狐につままれた割り切れない気持ちで引き返す。
国道を西に戻って法林寺を過ぎ、越戸のバス停から200mほどで北へ入る道がある。入口には若戸地区運動広場と書かれた小さい案内板がある。この奥に正真正銘の白山ヒメ神社があった。大山の案内はどこにも見当たらないので、注意したい。鳥居周辺に5〜6台の車は駐車できる。登山道は鳥居脇から右に作られている。

大山への登山道は決して楽しいものではない。自衛隊のレーダー基地を作るために、ブルドーザーで手荒く作られたような荒れた急傾斜の山道である。歩きにくく滑りやすく、結局は一気に登りつめたが、50分ほどの歩程である。山頂には三つの鉄塔が建ち並び、アンテナやレーダーが設置されている。ここまで人工の手が入っていると、のんびり山頂にいる気分にはなれない。一等三角点は左のレーダー基地手前にあるが、展望はない。右の鉄塔を回り込むと、右上写真の展望が開けている。この時は雲が多く、遠くがかすんでいた。
山頂から東、太平洋側を望む
山頂から北西、田原、三河湾を望む
大山、小山の山歩きと
菜の花畑、伊良湖岬
フル1日、だまされたり迷ったりの旅でしたが、海、山、花と一度に多彩な体験が出来ました。名古屋からは最も遠い愛知の端、次ぎに訪れるチャンスはいつのことだろう。

和地の菜の花畑
梅は早春をイメージさせるが、菜の花畑はほんとうの春が来た証といえる。温暖な渥美半島にはひと足早い春が来る。燃え立つような黄色の絨毯の中にいる心地よさを、存分に味わえた。


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