のんびり山歩き・石割山、大棚の頭から富士山を撮る
デジカメ山野草トレッキング
2003年、年頭の富士山を撮影しました。
クリックして、それぞれの表情をお楽しみ下さい。
朝三時半に自宅を出発。御殿場ICに6時。部分的に凍結した籠坂峠への道はノロノロ運転の車の列。焦りはしたものの、何とか山伏峠の尾根筋から、朝日に映える赤富士を撮影することができた。 10:25。石割山頂から望む富士山は雄大である。左に山中湖、手前に平尾山、大平山。右に続く南アルプスの山並みまで地球を見ているようだ。風もない冬の日だまりで、小一時間の贅沢なひとときを過ごせた。
7:00ジャスト。富士山が日の出を迎える時間はさすがに早い。雪に埋もれた笹道に足を取られながら展望地を見つけたときには、写真のように、すでに朝日の洗礼を受けていた。 10日ぐらい、雪が降ってないとのこと。アップで見ると、登山道もクッキリ見える。こんな天気なら、厳冬の富士登山も難易度は低く、笑顔で迎えてくれることだろう。
山伏トンネルから約20分で尾根筋に出る。ここから山伏峠へ向かうと鉄塔がある。ここがベストポジション。大棚の頭は雑木の枝が邪魔して、撮影には不向きである。
丹沢山塊から南アルプスまで、雲ひとつないパノラマは圧巻である。三脚を忘れたので、手持ちでパノラマにしてみた。6枚の写真をつないで作ってみましたが、見るのも大変かも。アナログではちょっと重い。

同じく石割山から南アルプスをパノラマにしてみました。駒ヶ岳から塩見岳までは経験がありますが、それ以南は未経験。地図を見て同定しました。
大棚の頭・石割山
山名 石割山・大棚の頭
標高 1413m
所在地 山梨県山中湖
登山日 2003年1月12日
天気 快晴
メンバー 夫婦
コースタイム
06:40 山伏トンネル
07:00 尾根筋鉄塔
07:20 大棚の頭
08:00 山伏トンネル
車移動
08:30 不動明王社
09:30 平尾山分岐
10:15 石割山/11:00
12:00 不動明王社
コブシの冬芽
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石割神社

山伏トンネル手前、今は廃業になっている山中湖高原ホテルの入口に車を停めて、準備もそこそこ凍てついた雪道を登り始める。

山伏峠・大棚ノ頭

ホテル前の祠の横に御正体山の道標を見つけ、歩を進める。空はすでに明るく、雪の林間にライトは不用。ぶつかったT字路の小さな道標も、左方の御正体山の案内だけで右の指示がない。片手落ちではあるが、山伏峠の方角は右なので、踏み跡をたどることにする。梢越しに見える富士山が徐々に明るさを増してくる。カミさんの足を考えるゆとりもなく、歩を速める。熊笹の雪道に足を取られながら祠の横を抜けると尾根筋に出た。久しぶりに慌てている。息も荒くなる。脈拍が耳を打つ。やっとの思いで、展望の利く鉄塔の下にたどり着いた。先客がひとり、三脚を立ててカメラを構えている。挨拶もカタチだけ、眼前に見える赤富士に焦りながらカメラを取り出しバシャバシャ。

5分遅れたら全てが徒労、水の泡。久しぶりに撮れた年頭の朝焼け富士、念願の赤富士。アーリィバードの面目躍如。朝からご満悦。やっとカミさんが追いつき、「キレイ!!」と言いつつのんびりカメラを構え始めた。微妙な色の変化など、まるで問題にしていない。デリカシィを問うまでもない。ゴ・メ・ン。

この後、山伏峠、大棚ノ頭まで足を伸ばしてみたが、よりよい撮影ポイントはなかった。手元のガイドブックには、大棚ノ頭は富士山の好展望地と書かれているが、これは間違っている。雑木の枝越しには見えるが、写真には向かない。記念写真の通り、木々に包まれている。

帰路は鉄塔下から左にある踏み後を辿ってみた。予想通り、ホテル裏側に下りる近道だった。時計はジャスト8時。もうひと山登ることにしよう。


石割山

平野の不動明王社近くに車を停めて、舗装路を歩くより、林間の道を選んで大平山方面に歩き始めた。道は所々別荘地内の舗装路に合流するが、ほどなく雑木の山道になる。突然、携帯電話が鳴る。驚いたことに、だめちゃんである。菰釣山の避難小屋に泊まっていることは分かっていたが、私の富士山撮影行動メールを受信したとのこと。互いの下山時刻を合わせて、山伏峠で落ち合うことにした。

背の高い杉や松の雪道を通り抜けると、小春日和の暖かな一日になる。山歩きにはおあつらえ向き、のどかな気だるいほどの山道は霜柱が立ち、サクサクと心地いい。低木とカヤトの原は日だまりになり、その中にベンチを見つけた。相変わらず、富士山が笑っている。遅がけの朝食を取り、なだらかで明るいカヤトの原を抜けると稜線にぶつかる。左は平尾山、大平山、右に曲がれば石割山である。雲ひとつないこの天気。やっぱり石割山と決め、一路右へ。コブシが冬芽をつけている。気持ちいい雪の尾根筋を下ると、最後の登りになる。ちょっとキツイが10分少々。まばらなカラマツ林の右をひとこぎで石割山頂に着いた。

南真正面に富士山が威風堂々、大らかな裾野を広げ、左に丹沢山塊、右に南アルプスの一大パノラマを形成している。風もない。暖かい。ハッピーの一語。うららかな春に冬を味わう充実感。ひととおり写真を撮り終え、お湯を沸かしていたらカミさんが到着した。小一時間の休憩の後、軽アイゼンをつけて一気に石割神社経由で車まで戻った。

この後、山伏峠に戻り、だめちゃん、坂元さん、つむぎさんを乗せて御殿場へ下り、レストランでおしゃべりタイムの後、駅まで送って別れた。
山仲間は気さくでいい。

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