のんびり山歩き・鈴鹿仙ヶ岳
デジカメ山野草トレッキング
鈴鹿・仙ヶ岳
せんがたけ961m

  
仙ヶ岳山頂にて。左/南方を望む。中/北方、鎌ヶ岳、御在所岳方面。右/北西、綿向山と雨乞岳。
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左/マンサク。右/氷滝。クリックで拡大表示。

   
小社峠から仙ヶ岳への稜線でのヒトコマと山頂での記念撮影。
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山名 仙ヶ岳
標高 961m
所在地 三重県・鈴鹿
登山日 2003年3月16日
天気 晴れ後雨
メンバー サンモーハイク&低徘。
8名。
コースタイム
07:30 小岐須キャンプ場P
08:00 林道終点
08:30 仙鶏尾根支沢分岐
09:15 小社峠/09:30
10:00 仙ヶ岳本峰/11:00
11:30 仙ヶ岳東峰
11:50 仙鶏尾根分岐コル
12:50 仙鶏尾根支沢分岐
13:30 小岐須キャンプ場P
朝7時、鈴鹿IC出口で待ち合わせる。到着した水谷さんの車から酒の臭いが。体調が悪いという原因は深酒のようである。私も昨夜は送別会で、安物の燗酒が効いたのか、頭がズキズキする。皆さん、一様に体調不良を訴えている。考えてみれば3月は総会、送別会等飲む機会が増えるのも事実。今日の天気も昼まで持つか不安であるが、とりあえずは全員集合、いざ鈴鹿へ。本日の参加者は水谷さん、内田さん、牧さん、飯塚さん、河原さん夫婦と私たち夫婦合わせて8人。

小岐須渓谷に入ると林道は狭くなり、道路の整備もいいとは言えない。屏風岩を過ぎ、キャンプ場を過ぎて間もなく10台ほど停められる駐車場に到着。もっと先へ行けるかも知れないと、水谷さんが車を乗り入れたが、落石に阻まれて戻ってきた。今日はここからの歩きとする。

年期が入った杉林の間に林道がある。淡い緑色の苔を付けた幹が幻想的だ。沢の左岸をしばらく歩いて橋を渡り、緩やかな林道を30分ほど歩くと小社峠経由仙ヶ岳の道標がある。ここが林道終点で、落石がなければここまで車で乗り入れできる。日陰にちらほら残雪が残っている山道を、沢沿いに辿っていく。右へ左へ渡渉を繰り返す度に雪が多くなる。しんがりを歩いていたが、メンバーの写真を撮るべくトップに出て沢を渡ろうとしたら、ツルッ、ジャボン。両足とも水の中。今日の山歩きは、靴の中でメダカを泳がせながら歩くハメとなる。右上の写真がその現場。雪は最近積もったものだろう。この時期には珍しく多い。徐々に傾斜がきつくなる。前方に見える稜線が、明るく近いようで、なかなか峠まで遠い。

仙ヶ岳の頂が手に届く位置に伺える頃、急な雪道のステップがゆるやかに右から巻き込むと、突然、小社峠に出た。さすがに冷たい風の通り道。反対側に風を避けて小休止とする。明るい雑木林の中で疲れを癒す。出発時には晴れていたが、すでに薄雲が空を覆い始めている。天気の変化が速いようだ。南の空が暗い。

軽く食料を腹に収めて歩き始める。振り返ると宮指路岳が大きい。高度を上げる度に雪が多く、滑りやすい。危険なので、アイゼン装着を奨める。ますます勾配がきつくなる。背景に綿向山、雨乞岳、鎌ヶ岳が日を浴びている。今日、唯一の先行登山者と行き交い、ひとこぎで仙ヶ岳の山頂にたどり着いた。山頂は思ったより狭いが、風もなく、展望もいい。山頂の南に休息の場を求めて、昼食のひとときを過ごす。

仙ヶ岳東峰を見ながらの一時間の休憩後、仙鶏尾根を下り、登り返して先程から眺めていた東峰に向かう。雪上の踏み後は少ないがハッキリ分かる。山頂間近の右にシンボリックな仙ノ岩が不安定に居座っている。ここを左にほんの少しで岩に囲まれた静かな東峰に着く。ここから野登山へ向けて、仙鶏尾根の激下りが始まる。仙鶏峠までは思ったより時間を浪費した。ポツポツと雨も降り出し、雲が厚くなってきた。

ここから尾根と分かれ、左に直角に沢に向かって下る。30度を超える傾斜に足を取られながら、ふらついたり滑ったり、尻セードで落ちたり、それれぞれのポーズ、パフォーマンスで悪戦苦闘。スリルを味わう雪に覆われた棚道のトラバースを、慎重にステップを切りながら下り、仙ヶ谷に合流できた。

ここで滑り止めのアイゼンを外して、清流で泥を落とす。きれいな流れである。夏に訪れて、のんびりバーベキューを楽しみながら友と語り合いたいものである。沢を渡って登り返すと、往路の仙鶏尾根分岐に出る。ここからは平坦な道となり、林道に出て強くなってきた雨足に防具を着け、ひたすら駐車場へ急いだ。

今回は早めの行動が幸いして、稜線からの鈴鹿パノラマが味わえたし、例年よりはるかに多い残雪に、雪山気分も味わえた。今年も、5月いっぱいは鈴鹿を楽しもう。
東峰から仙ヶ岳本峰と仙ヶ岩を望む。

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