のんびり山歩き・信州、守屋山
デジカメ山野草トレッキング
守屋山
もりやさん
  

新緑カラマツシルエット越しの守屋山 山頂から南アルプスと八ヶ岳

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ヒトリシズカ、ニリンソウ、シロバナエンレイソウ
     
マイヅルソウ、ミヤマスミレ、ヒメイチゲ、ウマノアシガタ、ザゼンソウ
山名 守屋山
標高 1650m
所在地 長野県
登山日 2003年5月3日
天気 晴れ
メンバー 4人
コースタイム
12:50 杖突峠林道駐車場
13:10 キャンプ場/13:45
14:35 守屋山頂/14:50
15:45 杖突峠林道駐車場

 
千代田湖
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まだ時間があったので、杖突峠を東の晴ヶ峰カントリークラブの横を抜けて千代田湖へ寄った。まだキャンパーは少なかったが、湖畔には釣り人が糸を垂れ、子供が犬と駆けずり回っていた。湖というにはあまりに小さいが、新緑に包まれた水面には春の微風が戯れていた。ここで最後の時間をつぶしてから富士見方面の林道を下ったが、途中で通行止めに遭い、結局また杖突峠に戻ってから、今日の宿泊地、蓼科東急ハーヴェストに向かった。

萱野高原からザゼンソウの里へ

朝の中央道渋滞は初めての体験である。小牧IC入口から瑞浪付近までノロノロ運転が続き、おかげで阿智SAの待ち合わせ時間に30分も遅れる始末。今年のゴールデンウイークは3日に集中しているようだ。遅れを取り戻すべく早々に出発。伊北インターを下りて萱野高原に向かう。伊那谷を一旦南下して東に向かうと、道は徐々に高度を上げ、晴れ渡る空に中央アルプスがくっきり大きな山容を現す。着いた駐車場の周りにはヤマツツジが満開である。

今日は高原の花々を愛でながらの、のんびり山歩き。満開を過ぎたヤマツツジに混じって白いコブシが咲いている。目的のひとつであるミズバショウの小径をたどったが、どれも大きく育ちすぎた緑の葉っぱばかり目立ち、白い花は元気がない。今年の春は暖かすぎて、花の命は峠を越えていた。それでもこの辺りには、シロバナエンレイソウ、タチツボスミレ、ニリンソウが多い。一時間ほど周遊して駐車場に戻り、次の場所へ移動する。

辰野から諏訪湖へ抜ける道をたどると、ザゼンソウの里がある。駐車場から5分も歩けば目的の場所に着く。予想通り時すでに遅く、枯れた残骸に白ける緑の葉。管理している村人にたずねたら、何とか左のザゼンソウの場所を教えてくれた。若い端正な美人には、今年も会えなかった。実を言うと今年は2回目の訪問である。蓼科のスキー帰りに訪れた3月20日は雪の中で、それでも探し当てたザゼンソウは殻に閉じこもり、寒さに震えて花芯を見せてはくれなかったのである。
今日の最終目的地、守屋山へは一旦峠を越えて諏訪湖へ出る。東に走って諏訪ICをやり過ごし、再び南下して杖突峠へ登る。

杖突峠から守屋山へ

杖突峠を越えると間もなく右手に駐車場がある。そこからまだ奥に林道をたどり、カラマツ林の中を反復しながら登っていくと、登山道が横切る個所に5〜6台は停められる駐車場がある。車を後に早速歩き始める。規則正しく行儀のいいカラマツ林の中を歩く。シルエットの木立の間に若葉の新緑がまぶしい。気分のいい山道は、疲れることもなく林間を縫っていく。梢越しに守屋山の稜線がうかがえる。ふたたび林道が交差し、下っていくとザゼンソウが水辺に咲いている。花芯はすでに黒ずんでいて老化も末期。キャブ場に着いて初めて空腹を覚える。朝もろくろく食べていないので、午後も1時を回れば腹の虫も泣きたくなるというもの。木漏れ日がやさしい林間のベンチを陣取って昼食をとる。

ここからの道は勾配を増し、雑木林と笹藪の中には花もなく、たんたんと登っていく。暑い。汗も噴き出している。穏やかすぎて風もなく、あえぎながらの小一時間で守屋山の東峰に着いた。ここだけは天空を遮るものがない。入笠山の彼方に甲斐駒、北岳、仙丈ヶ岳を従えた南アルプスが残雪を光らせている。東には中央アルプスと御岳。北には八ヶ岳から蓼科の山々が望まれる。ぐるり、目の回る大展望にしばし見とれる。
帰路は同じ道を引き返した。

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