岩巣山とセリバオウレン デジカメ山野草トレッキング
岩巣山とセリバオウレン
いわすやま 480.54m 愛知県瀬戸市

元岩巣500mから南に広がる瀬戸方面の展望


セリバオウレン 2006年初花
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(芹葉黄連)春の気配からはほど遠く、厳しい寒さが残る山里にセリバオウレンが咲いた。
黄連の名は中国のシナオウレンに由来し、それまで日本では加久末久佐(カクマグサ)として
知られていた植物が黄連と呼ばれるようになった。




芹葉黄連百態百様。早春の初花に、時も忘れて100ショット。

2006年月12日
岩巣山登山(元岩巣)
メンバー 4人
09:35 岩屋堂駐車場
10:00 展望台/10:10
10:40 元岩巣/11:00
11:55 岩屋堂駐車場

放射冷却もあって、日曜の朝は寒い。近場の山歩きなので遅がけの待ち合わせは、現地9時とした。まずはお目当てのセリバオウレンを見ることにした。昨年より一週間遅く訪ねたが、丁度見頃だった。さすがに日影は寒く、30分もしゃがみ込んでシャッターを押し続けていると、指先が痺れてきた。いつ見ても、春一番に咲く花の姿は可憐でいとおしい。まだまだ惚れ方が不充分か? 思い入れの割には、彼女の微笑が映し撮れていない。誠にご機嫌取りの難しい花である。

ひととおり撮影した後、岩屋堂の駐車場に車を移して山歩きの準備。今日は夫婦カップル二組で、のんびり地元の山を徘徊する。往復2時間の軽い足慣らし。シャッターを下ろしている店先の舗装路から左に折れて登ると、岩巣山への東海自然歩道は、右に折れて赤い鳥居をくぐり、山道に入る。枯葉に覆われた山路を覆う樹林帯は、春の息吹を感じさせる。紅葉の美しい雑木林は変化に富んでいて、自然の雰囲気がふんだんに味わえる。都会に隣接した里山も、早春は静かである。登山道はよく整備されている。足慣らしには程ほどの傾斜で、所々に露出する岩が興味深い。急な勾配には間伐材の木階段が施され、自然への思いやりに心が温かくなる。

30分も登ると展望台に出る。組まれた櫓は朽ちていて、進入禁止になっている。ベンチで一休みしてから再び歩く。尾根筋を歩くようになり、左手におだやかな岩巣山の稜線が見える。この縦走路は岩巣山を経由していない。岩巣山の稜線と平行するように、忠実にゆるやかなアップダウンを繰り返す。

元岩巣への最後の登りは、このルート中、最も長い傾斜が続く。日当たりのないベンチから鋭角に折れて、ガレた尾根を折り返すように登ると展望が開ける。南は瀬戸市街、北は三国山方面が青空の下に広がっている。尾根筋の風は冷たく、手袋のない指が痛い。風を避けてトップから東斜面の日当たりに休憩場所を見つけて腰を下ろすことにした。

お茶とおやつとおしゃべりで時間を調整し、日曜午前の山歩きは、正午に駐車場に着けるよう下りにかかった。多少の風はあったが、穏やかな冬の山歩きが楽しめた。2時間足らずではあったが、目的のセリバオウレンにも会えたし、満足の半日里山紀行だった。

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