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◆ 現在と未来 【中小企業の現場を直撃取材】◆
生まれた時から事業継承計画をスタート
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加藤明彦氏 エイベックス株式会社代表取締役会長
高精度な切削・研削技術で自動車用部品を製造(本社/名古屋市)
http://www.avex-inc.co.jp/
リーマンショックを境に、26億円の売上高が16億円に。その後の素早い決断と努力が実り、来年には元の鞘に収めるV字回復が見えてきた。今年の6月に長男、丈典氏が代表取締役社長に就任。
後継社長は35才。会長は二代目で、親からの承継で苦労したため息子への承継は、誕生とともに遠大な計画をスタートさせた。事あるごとに会社の後継ぎであることを自覚させた。
大学卒業後の就職先は、地元の大手客先に決まった。息子に「お前の将来の意志を聞きたい」。その結末は、楽しみにしていた卒業旅行をキャンセルし、父親の会社で1ヵ月アルバイト。自社のものづくりの現場を知り、それから客先に就職する。取引先の発注の立場を理解すれば、経営方針である「顧客中心主義」を体得できる。三年間の武者修行を終えて帰ってくる。
息子を迎える時の右腕(参謀)として、同世代の人材を面接雇用し教育した。そして10年。30才代の若手幹部が策定した中長期経営計画は、高精度小物切削・研磨を「品質」と「価格」で世界一を極める決意となって表われた。三代目社長の誕生である。
会長とは10年以上のお付き合いになる。当時から、早く事業を譲りたいと言っていた。まことにスマートに、事業継承できたことに拍手したい。
自動車産業は西へ西へと大移動している。5年後のエイベックスを問うてみた。今は「国内で頑張る」のひと言。100億円市場なら営業力で獲得できる。今でもベトナムとコストで戦える生産技術がある。国内はもとより、海外から受注できる。
「今ある仕事はいずれなくなる」。創業以来、ミシン業界、映写機業界、自動車業界と、社会変化の栄枯盛衰を乗り越えてきた。今後の道も、変化対応できる資質は備わっている。
2010/10/22取材 長山伸作
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◆取材で思い当たること |
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◆事業継承は10年計画!
よほど事業が嫌いでない限り、経営者のリタイヤは60〜65才にバトンタッチしたい。事業継承を10年計画で成すためには50才で考え始めることになる。
そんな、気の長いことをと思っている経営者に限って、事業継承が未だにできていない。65歳を過ぎて、未だに経営者のポストを温めている人は、人育てが下手か、他にやることがない不器用人か。
実は、書いている僕が、まだひとつ残している。分社した二つの事業は社員に暖簾分けしたが、残るひとつがリーマンショック以来の減収減益で、後継候補には荷が重くなりすぎて継承点火できず。
反面教師として事業継承計画プロセスを提案したい。
1.事業継承プロジェクトの立ち上げ(期限1年)
事業継承候補と幹部候補生数名の任命。年齢は28〜35才
顧問(守り役)として現役幹部1名を入れる
親族継承の場合は、社長は入らず、顧問を仲介役とする
リーダーシップとマネジメント研修。対外人脈形成
2.経営戦略室の立ち上げ(期限3年)
経営企画室が存在する場合は、事業継承スタッフを移籍する
経営戦略・経営計画の立案と全体目標管理を責任遂行させる
トップダウンの統率力とボトムアップのホウレンソウ組織を
構築させて、PDCAの問題解決を繰り返しトレーニング
3.1年の猶予期間を設けてトライ・アンド・エラーを検証
後継候補の適正を補正。重大欠陥がある場合は解消やり直し
4.5年で事業継承を完了する
順調に行けば、30歳代の代表取締役社長が誕生する
※大会社とは異なる中小企業は、40才までに承継したい
5.前社長は会長に退き、可能な限り早く財務も完全に引き継ぐ
財務責任を与えない限り、真の経営者にはならない
スムーズな事業継承は、欲を出さず、「全部譲るから会社を頼む」ぐらいの姿勢で丁度。贈与も含めた税金対策も計画のうちであり、忘れてはならないことは、継承後の第二の人生計画である。
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