霊仙山 西南尾根 デジカメ山野草トレッキング
霊仙山 西南尾根
りょうぜんざん 最高峰 1098m

残雪まばらな西南尾根。左上が最高峰。

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ミスミソウ(ユキワリソウ)

ユキワリソウの名もある通り、雪解けの山腹に白い花をもたげている。

フクジュソウ(福寿草)

近江展望台を越える稜線は、足の踏み場に困るほど黄金の笑みがこぼれ咲いている。

スミレ

ありふれたスミレ、されど高嶺の花のよう。

西南尾根の風景

山頂近くの稜線には残雪が多い。花曇りの一日は雨の前の穏やかなたたずまい。

山名 霊仙山 りょうぜんざん
標高 1098m最高峰
所在地 鈴鹿
登山日 2005年4月2日
天気 曇り
メンバー 低徘関西参加7名
コースタイム
09:05 今畑林道P
10:30 倒木帯小休止/10:45
11:20 近江展望台
12:00 西南尾根昼食/12:30
13:15 霊仙山最高点/13:30
14:20 近江展望台
16:00 今畑林道P


野草の撮影に時間を要しました。コースタイムは参考になりません。
葦毛湿原のキスミレ自生地隠密DMから、関西グループの西南尾根情報が入った。ウーン、行きたいけど天気予報は良くない。前日朝の予報では、午前中はお天気マーク。早速、便乗のDMを送った。久しぶりの関西隊との再会が楽しみである。

多賀大社で合流し、途中、地元のオジサンとの交通ルール騒動や、落石による通行止めなどのハプニングもあったが、無事に今畑の登山口に着いた。林道脇には予想以上の車の列。フクジュソウ人気が登山者を集めているようだ。

自然林の落ち葉に埋まる左岸斜面に、暮らしの跡が寂しげな廃村がひっそり。咲きかけた梅林やネコヤナギが人恋しげに語りかけてくる。移植されたらしいフクジュソウも、昔日を偲ばせている。苔むした石垣を縫って歩く。割れた陶器が地面から顔を出している。生活が途絶えてから、それほどの年月は経過していないようだ。
枯葉の山路はなだらかな山腹を登っていく。葉を落とした林内は明るく、枯葉の中から白い花が顔を出す。ミスミソウがチラホラ。汗拭峠ルートで見るものより大きく見える。早速腹這いになってご対面。まだまだ寝ぼけ眼の仏頂面が多いが、目覚めのいい美人をあさってカメラを向ける。今日は茶目っ気のあるオテンバ娘を狙ってみるか。

足の速い水さんが待っていた。「小休止」。
あいにくの天気だが、御池岳、鈴北岳の山塊が眼前に広がる。まだ白い部分が多い。西南尾根に取り付く急登を前に腹ごしらえ。水を飲んでから用足しに木陰に回り込むと、鹿の糞だらけ。人も動物。鹿の行動も私と同じ。思わず苦笑い。
この後、急登が近江展望台まで続くが、先行の団体はペースが遅く、救われる。疲れることもなく尾根上に出る。振り返れば辿ってきた山並みが、風もない穏やかな花曇りの空に浮かび上がっている。尾根筋はカレンフェルト状に石灰岩が露出して、そこに点々とフクジュソウが連なる。途中、群落の中で昼食を取ったが、北東に伸びる西南尾根全体に楽園は広がっている。およそ一時間の尾根歩きは、フクジュソウとの対話に終始した。まだまだ蕾も多いので、中旬までは充分楽しませてくれるだろう。

霊仙山最高峰の最後は、雪田とブッシュを超えて難なく到着。撮影に手間取っている私たちを、またもや水さんが待っていた。水分補給の後、記念写真を撮って、往路を引き返すことにした。久しぶりに歩いた感触を太股に憶える。雨にも降られず、何とか無事に麓へ戻った。今夜は宴会を控えている。お礼と、またの再会を願ってアクセルを踏んだ。

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