サハリン植物調査隊-5 森と自然を守る人たち
チェーホフ山 1044m

ユジノサハリンスクの東に広がる山並みをトレッキング

朝焼け雲の不安もいずこへ

ホテルの窓から見る夜明けとチェーホフ山の稜線


チェーホフ山の野草たち
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チシマフウロ・ミヤマハナシノブ・レブンキンバイソウ・タカネトンボ(ミヤケラン)


コウリンタンポポ

登るにつれて姿を現すオホーツク海

インデックス リンク
2005 8
No.1 03日 名古屋→稚内
No.2 04日 稚内→サハリン
No.3 05日 黒川湿原
No.4 06日 トゥナイチャ湖
No.5 07日 チェーホフ山
No.6 08日 リュトカ川支流遡行
No.7 09日 博物館とガイド
No.8 10日 サハリン→名古屋
資料編-1 サハリン行動マップ
資料編-2 サハリン花辞典
◆行程 8月7日
天気 晴れ
終日行程 ユジノサハリンスク→トラップ回収→チェーホフ山→ユジノサハリンスク
09:00 ユーラシアホテル発
トラップ回収
10:30 ヤナギラン群生地
11:45 チェーホフ山登山口
13:20 昼食/14:00
14:45 稜線展望
15:30 チェーホフ第2展望台
17:45 チェーホフ登山口


先遣隊が下りにかかる


ゴミに関するマナーはない。タバコのポイ捨ても多い。
ライブトラップの回収がてら、ヤナギランの群生地を訪ねてからチェーホフ山へ向かった。
サハリン南部の森はトウヒが多い。これは戦前にドイツから技術者を招いて植林したそうである。北国の森は、グイマツ、エゾアカマツ、トドマツのほか、シラカバ、ダケカンバなどの広葉樹林も多い。林道沿いのトウヒ林が、いつの間にかトドマツの中を歩くようになる。これらも戦前の伐採で坊主になってから育った自然林だそうで、樹齢80年程度という。エゾアカマツやシラカバも混在している。


ヤナギラン・クガイソウ


エゾゴマナ・マツヨイグサ・ホザキナナカマド・アカバナ・アキカラマツ

エゾスズラン・エゾミヤマゼンゴ・シラネニンジン・イワベンケイ

登山道は直登に近いかたちで作られている。息が切れるが、みんな元気がいい。ラン科の植物も豊富で、ミヤケランを初めて見たが、同定するまでには至っていないとのことで、タカネトンボに落ち着いた。ミヤケランはタカネトンボの変種。
展望の利く斜面で昼食を取り、再び登る。樹林帯が低くなるにつれて明るくなり、チシマフウロ、ハナシノブを見つけ、コウリンタンポポの花園を抜けたら、ナント、オレンジに輝くレブンキンバイソウに巡り会えた。一ヶ月、早く訪れていれば、全山お花畑だったろう。稜線に出てひと休みしてからコケモモ、ハイマツ、ガンコウランの低木帯をたどる。チェーホフ山第二展望台上には、先遣隊の人影がはっきり見える。
コケモモジュースが食事時によく出るが、岩場にはびっしり生えている。


コケモモ・ヒョウタンボクの実・クロツリバナの実

エゾスグリ・トガスグリ・タカネナナカマドの実・オオバスノキの実

狭い頂を占拠していた先遣隊が、私たちに展望場所を譲ってくれた。今日は寄り道で出遅れたため、チェーホフ山まではたどり着けなかったが、この第二展望台の眺望で満足、満足。岩場にはコケモモ、シラネニンジン、イワベンケイ、シナノキンバイなどが生えている。花を咲かせているのはシラネニンジンだけだったが、7月初めなら全山お花畑になるだろう。
先遣隊が下って行く。声を掛け合いシャッターを押す。しばらくは山頂の雰囲気にひたり、中部大学メンバーの記念写真を撮ってから一気に下山した。次回は7月初めに訪ねたいものである。



【参考】7月に咲く花 ワシリさん情報
ハクサンイチゲ・ガンコウラン・キバナシャクナゲ・コケモモ・イワツツジ・イワハタザオ・エンレイソウ・ミツバオウレン・チシマゼキショウ・ツクモグサ・イワベンケイ・エゾノゴゼンタチバナ・キンバイソウ・ミヤマハナシノブ・ウラジロナナカマド・チシマフウロ・クモマユキノシタ・ヒメシャクナゲなど
ツクモグサに関しては、最近確認できなくなったとのこと。なぜか以前の確認地点にないらしい。

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サハリン行動マップサハリン花辞典


カメラ片手の山歩き