バランススコアカード経営「今の習慣を捨てる」

儲からなくなったら、今の習慣を捨てましょう
組織風土の変革こそが、競争力の源泉ただ「変革しよう」と大手を振っても、誰も変われません。変える努力より、今のままがいいと考えるのが大勢で人情です。慣れ親しんだ風習を変えることは一大決心です。勇気と覚悟が必要です。無理することを敬遠した結果が日本中小企業の現状を表しています。

過去の歴史が物語る栄枯盛衰は、成功者の悲哀です。歴史は繰り返される。大手企業でさえ、手緩い経営でアッという間に消え去る時代です。トップ自ら率先して「変革」への陣頭指揮を執り、自らの決断と行動で模範を示さない限り、変革への組織風土は定着しません。

☑ 今の経営手法は古くないか。新たな経営学を学んでいるか。
☑ 組織のホウレンソウは正しく速やかに機能しているか。
☑ 従業員は5S習慣で効率的に生産性を高める努力をしているか。
☑ 作っている製商品は市場のニーズにマッチしているか。
☑ 新たな製商品サービスの創出に努力しているか。
☑ 経営コストは高くないか。ホントに膿を出し切っているか。

今の企業活動に疑問を持ち深掘りすることで、問題が浮上し、何をすべきかの「変革要点」が見えてきます。 それを一つひとつ具体化します。「黒字化しよう」の抽象論では実行されず変わりません。「営業利益率10%を達成しよう」という具体論が論理思考行動を促します。

(生産性5%向上)+(変動費3%低減)+(固定費2%低減)=(営業利益率10%)

● 生産性5%向上への組織努力
 全社スローガン/ミス・ロス・ムダのない正確で迅速なホウレンソウの徹底
 営業部 成約率の5%向上。書類、伝票処理の統一と標準化によるデスクワーク20%低減
 開発部 優性開発物件に集中し開発期間の30%短縮。ABC分析による劣性Cの排除
 製造部 カイゼン制度の導入による現場カイゼン、リードタイムの10%短縮
 総務部 多能職化を奨励し、協調のワークシェアによる残業ゼロ目標
 経営陣 毎週の部門長個人面談、月次決算による分析、評価、指導

●変動費3%低減への製造部、購買部の努力
 外注仕入業者の見直し。相見積の導入。価格交渉力の強化。納入検品の省力化
 ムダな外注の内製化。不得意内製の外注化。ABC分析による不採算製品の排除
 在庫はムダな益金税金対象でありキャッシュフロー悪であることの意識づけ
 受注後対応可能アイテムを除外する在庫システムの最適化と不良在庫の徹底処理
 多能工化、IT化、自動化による生産性の向上と労働時間の短縮
 カイゼン活動の組織風土化

●固定費2%低減への総務部の努力
 固定費科目リストの作成と低減目標値の設定。コスト低減提案制度の制定と実施
 バランススコアカードのアクションプランによる業務改革の導入、指導、目標管理
 企業の目的は最大利潤の追求であることを周知徹底し、教育すること
 月次決算資料を各部門から収集し、目標管理資料を作成して経営陣に配布すること

責任と権限の所在を明らかにし、具体的な成果指標を数値で設定して分析することです。
アバウトな抽象論管理では成果が期待できません。組織風土の変革とは、月々の組織活動が、数値で目に見えて、初めて分析でき、評価でき、指導できるものです。頑張ってください。

手始めは業務改革変革の手始めは業務改革です。組織の人材の個々の業務について、重要な職務の目標と期限を明確にして月次目標管理させてください。それを見える化することで問題解決風土が根付いていきます。その一手法としてBSCアクションプランを開発しました。

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